「はじめての猟銃にどれを選ぶべきか?」みたいな話ありますよね?
※個人の感想です。【猟銃の選び方】最初の散弾銃を~こんな記事を以前書きました。
ザックリまとめると『スラッグが撃てる上下二連か汎用性高い自動銃がいいんじゃない?』と書いてます。
【初めての猟銃】
【初心者にオススメする猟銃】
【最初の猟銃の選び方】
【最初に所持する散弾銃】
こんな感じのネットの記事は多くあります。
去年ぼくはレミントンM1100を所持しました。
それも踏まえて今の考え…というかM1100について書いてみました。
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まずレミントンM1100という銃について
レミントンM1100は国内でもかなりポピュラーな銃のひとつですね。中古市場は豊富でたくさん流通しているガスオペレーション式自動装填銃です。これを最初に選んだ人も多いのではないでしょうか。【はじめての散弾銃】などの記事では『自動銃は連射できるから初心者向け』と言われることが多い印象があります。確かに連射ができることがメリットですが、それだけがクローズアップされ過ぎている気がします。安くて、頑丈な、M1100について少し書いてみました。
M1100は部品が多い

こちらはM870(写真上)とM1100(写真下)のフィールドストリッピング(通常分解)でバラせるところまでバラした写真です。
マガジンキャップを含むM870の部品点数⇒
9点マガジンキャップを含むM1100の部品点数⇒
14点M870の特に汚れる部品⇒バレル内、ボルト鉛落としとガンオイルで簡単に掃除できます。猟場に持ち出した場合は内部に砂や木の葉が入り込むのでトリガーアッセンブリーも取り外してレシーバー内を掃除しますが、アクションバーとボルトを抜いて、ピンを2本抜くだけなので簡単に中を掃除できます。
M1100の特に汚れる部品⇒バレル内、バレルガイドリング内側のガスポート、ボルト、アクションバーアッセンブリー、ピストン、ピストンシール、マガジンチューブガスオペレーション式は発射ガスが流れる部品が真っ黒に汚れてしまいます。さらにガンオイルである程度動きを滑らかにしておく必要があるので真っ黒に汚れたガンオイルを拭き取っていく必要があります。さらにガスポートや入り組んだところが汚れてるので掃除が少し大変です。個体差はあるでしょうけど部品の工作精度が荒いのか気を付けないと指先を切ってしまうようなバリや鋭利な箇所が多いです。またあまり詳しいコトはわかりませんが、M870にはないバッファーチューブスプリングというストック内に伸びるバネがあります。ココもたまに面倒見てあげないと動きが渋くなるらしく回転に直接影響すると聞きました。
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M1100は重い
ぼくのはLT-20という20番レシーバーのライトウェイトモデルなのでもちろん軽いです。しかしよく流通している12番のM1100、銃身長やストックにもよりますが、26インチリブバレルモデルで3.6キロ~3.7キロあります。M870は26インチバレルで3.1キロ~3.2キロ弱、比較するには酷ですが、ベレッタA400ウルトラライトは同じ26インチバレルの自動銃で2.76キロです。M1100を肉厚スラッグバレルに交換してぼくがサベージにのせているような30mmショートスコープをのせたとしたら軽く4キロは超えるでしょうね。
『銃は重いほうが据銃が安定する』 『銃が軽いとスラッグが痛い』 という意見の人もいます。確かにそれも一理あると思います。しかし考えてみてください。猟銃はスタイルにもよりますが、ぼくのように丸一日山を歩き回るなら重い銃はとても疲れやすいです。集中力は切れやすく、くたくたの腕では据銃の安定感は下がります。 冬場は厚着をしていますし、射撃場で練習するようにバカスカ撃つことはありません。「重いほうが据銃が安定するというメリット」「軽いとスラッグが痛いというデメリット」これらは射撃場ならそうなのかもしれません。6時間以上は歩き回る狩猟に置いていうなら「重い」というのはかなり大きなデメリットになります。ぼくが使用しているサベージM210はスコープ込で4.2キロありますが1日歩き回るととても疲れます。しかしサベージは150m先のシカでも狙える命中精度があり、その為に肉厚のバレル、狙うための重いスコープをのせています。ただ単に厚いスチールレシーバーで構造上重いのではなくてユーザーが求める仕様を実現する為に重いわけです。「重いけど12番サベージが俺の求める銃だ!」とわかってて使うならいいですが、「地元銃砲店に3万円で売ってあったからとりあえずコレでいいや、最初に所持する猟銃は汎用性考えて自動にしておけ言ってるし 多少重いくらい大丈夫だ」くらいの気持ちでいるともしかしたら苦痛に感じるのが早いかもしれません。(というのもぼくの身近な知り合いだけでも重いを理由に手放した狩猟者が多かった)
M1100はメンテナンスがしっかりしていないとジャムる?
個体差もあるとは思います。ぼくはフェデラル鉛サボットを使っていますが、猟場と射撃場で何度かジャムりました。ベネリM2はずっと使ってますが最後にジャムを起こしたのがいつだったか覚えていません。それくらいジャムりません。ツイッターで聞いたとあるM1100ユーザーから「しっかり手入れをして油も挿しておかないと回転不良起きるよ」的なニュアンスの話を聞きました。どうなんでしょうね??
M1100はなかなか買取してくれない?
実は今持ってるM1100…手放そうと思って地元含めていくつかの銃砲店に確認を取りました。
地元銃砲店「M1100は買取していない」
某銃砲店『入ってくるM1100は廃棄対象なんですよね もう1本替え銃身を持っていれば銃身だけ売る事ができるんですが 委託販売できますが恐らく7~8万くらいでしょう。 え?ジャムが良くおこる?それならバッファー等にガタきてる場合もあるので売れないかもですねぇ』 的なニュアンスのことを言われました。
ぼくのM870は地金同然ですが、ベネリM2やサベージM210は多少ボロくても欲しがる人はいると思いますし、二束三文でも買い取ってくれるとは思いますが…。
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× M1100は連射ができる
〇 自動装填にすべてを捧げた
12番 870と比較して、12番 M1100は重く、メンテナンスが大変で、信頼性に欠け、操作性が悪いと
ぼくは考えます。あとぼく目線で言わせてもらえれば連射ができることにあまり魅力を感じません。実際単独忍び猟をしている人は命中精度と射程を求めてボルトアクション式を好んで使う狩猟者が多く「連射しなくてもいい」という狩猟者が多く優先順位は低め。棒立ちシカを撃つにしても、走るシカを撃つにしてもレピーターで撃つスピード以上にドカドカ撃つことはほぼありませんし、JルールスキートならベネリM2と同じくらいのスコアが出せます。巻き狩で使うにしても1発目の薬莢が地面にキスする前に3発目まで撃つような機会…ぼくは今のところないですし、そういうのを求めたこともないです。
「レピーターは慣れないと難しい」なんて良く聞く話ですが、それはバイクや車のクラッチとギアチェンジに慣れるレベルの話です。月に1回しかバイクに乗らないならそりゃ慣れませんよ。毎日、毎週やってればクラッチと同じように考えなくてもカラダが反応してくれるようになります。考えなくてもフォアエンドを動かすことができるようになれば猟場で求められる連射速度を満たしていると思います。
「連射ができる」というのは言い方を変えれば「勝手に排莢される」とも言えます。レピーターやボルトのデメリットとされる「連射ができない」は「任意のタイミングで排莢できる」というメリットでもあるわけですね。ボルトを半開きや解放した状態で維持できることも便利です。オートは勝手に閉じてしまいますからね。少ないチカラで操作できるのも手動式のメリットです。
さいごにひとこと
車やバイクは大きく分けて「オートマ」と「マニュアル」がありますね。昨今のトラックやレーシングカーはセミオートマというノークラッチで任意に切替ができるものもあります。自動ギア変速のオートマ、手動で切り替える必要があるマニュアル、
「自動でギア変速したほうが楽に決まってるじゃん わざわざクラッチを踏んで切り替えるなんて面倒」そういう人がいたとしたら「いやまてそうじゃない」と突っ込みを入れたくなる人も多いのではないでしょうか?マニュアルはロマン枠ではありません。「レピーターのメリットがわからない 自動銃がいいに決まってるじゃん」そういう人は多いですが、ぼくは「オートマがいいに決まってるじゃん」と言ってる人に突っ込みを入れたい人と同じ気持ちなんじゃないかなと思います。おっと「レーシングカーのフルオートマはルール的にNGやんけ」という突っ込みはナシでお願いします。
さて仮にぼくが2019年から狩猟デビューしたい人から相談を受けたとします。
「地元銃砲店にM1100とM870が同じ値段で売られてるんだけど どっちがいいと思う?」『M1100は掃除も大変だし、めちゃ重いし、ぼくの個体は回転不良目立つけど自動装填が欲しいならいいと思うよ。ポンプアクションもマニュアル車と一緒で使ってればすぐ慣れるし、M1100より軽くてパーツも多い。どっちも持ってるけど操作性は圧倒的に870の方がいいねー。 え?罠専門で止めに使ったり、基本的に流し猟だから重くてもいい? M1100でもいいんじゃない? ?』とでも答えるでしょうかw
参考:レミントンM870のレビュー記事コイツばかりは使わないと良さはわからないと思います。だから言います「M870はいいぞ」
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