M.walk チェーンアイゼン スノースパイク

フィールドテストをしてきました。
まず結論から言います。
コレを求めていた! 『外見』

軽アイゼンとはいっても大きなエッジはついていません。ほぼチェーンのみとなっています。

通常のアイゼンと違ってエッジが立っていないのでゲイターや裾に引っかからないのはかなりいいですね。

チェーンの剛性は高そう

ナイロンバンドをこのリングに通して固定する

説明書
『つま先のチェーンとスパイクが生み出す優れたフリクション性』

4本や6本の軽アイゼンは土ふまずを中心に取付られるのでツマサキには爪がありません。しかしこのチェーンスパイクにはツマサキ周りにもチェーンとスパイクがあるのでツマサキをフルに使って傾斜を登ることが可能です。あえてソールの擦り減ったトレッキングブーツでいつもの山に挑みましたが、地面にガッツリ食い込んで急斜面や下り坂で「ズルっ」と行くことはかなり少なくなりました。素直に「これは良いな」と思いました。

4本、6本爪アイゼンは土踏まずだけでツマサキにツメはない。8~12本アイゼンはツマサキ側にもツメが付いているが、かなり気を付けないと裾やゲイターに引っ掛けてしまい裂けてしまう場合がある、その程度で済めば良いが最悪の場合、両足が完全に固定され、そのまま転倒してしまう…非常に危険
『トレッキングブーツの快適性に林業用スパイク長靴のフリクションを付加できる』 
「そんなメンドクサイの使わないでスパイク地下足袋や長靴でもいいんじゃないの?」と思った人もいるのではないでしょうか?流し猟や巻狩で局地的な運用やタツまでの移動だけならその方が良いでしょう。しかし単独忍び猟は丸一日歩き回るのでソールが固くクッション性の高いトレッキングブーツの方が圧倒的に疲れにくいのです。もしスパイク地下足袋やスパイク長靴の方が全てにおいて優れているならとうの昔にビブラムは倒産していますし、登山用品店にも金属スパイクの地下足袋や長靴がズラリと並んでいるでしょう。集中力を維持するためにも「疲れにくい」というのはとても重要なことです。
確かに林業用の靴はよく考えられて作られています。以前AEGハンターズショップ様に提供していただきフィールドテスト、レビューをした「マジカルセイフティ」はゴムスパイクながら地面に食らいつくようなグリップには驚かされました。しかし、ソールも含めて全体的に柔らかいので登山用のトレッキングブーツと比較しても倍以上疲れやすかったです。
参考:マルゴ マジカルセイフティ フィールドテスト このチェーンスパイクは登山用トレッキングブーツに林業用スパイク並みのグリップ、フリクション性を付加することが可能です。
つまり疲れにくいトレッキングブーツの快適性と、林業用スパイク並みの機動性を両立することができます。ぼくはずっとこんなアイテムを求めていました。
『ガレ場をストレスなく歩ける金属スパイク』 
マウンテンダックスやモンベルの軽アイゼンも含めていろいろなアイゼンを使用してきましたが、共通して言えたのはガレ場が絶望的に歩きにくいということでした。また「キィキィ…」という金属が岩を引っかく音も大きかったのも事実です。それでも杉山は歩きやすくなるので我慢して使用していました。しかしこのM.walkのチェーンスパイクはガレ場もつけているのを意識させないくらいに歩きやすいのです。さらに驚いたのは歩く音が小さいコト、金属なので仕方がないとは思っていましたが引っかくような大きな音はほとんど立ちませんし、金属スパイクブーツであるような「ジャリジャリ」という音も小さいのです。

当たり前だが6本爪軽アイゼンではガレ場は非常に歩きにくい
『ただココが残念!』
取付にかなりコツが必要です。それなりにガッチリつけたつもりでもズレきます。はじめて山でテストした時は10回近くズレて付け直してを繰り返しました。「こりゃダメだ 使えないな」とも思ったくらいです。しかしちょっとコツさえつかめばかなりガッチリ取付が可能です。ガッツリ取付が必要なので固めでガッチリしたトレッキングブーツ以外で使用すると痛いと思いますのでスポーツ用品店で「遊歩道用」「登山道用」のようなブーツにはオススメできません。
取付手順 1 カカト側のスパイクをカカトの真下に入れて仮止め(この段階で強く締めるとそれで位置がズレる)
2. ツマサキのバンドを掛ける
3 ツマサキ側も一度仮止めする
4 カカト側をギュッと力いっぱい締める
5 ツマサキ側をギュッと力いっぱい締める
6 ツマサキに体重を掛けて可能な限りソールを曲げたらその状態でさらに増し締め
7 土踏まずまわりのチェーンが緩みなくガッチリ固定されていることを確認
8 取付完了
ここまで締め上げるとソールがバナナのように気持ち反りますが、ツマサキを曲げた状態でチェーンが極力緩まないように取り付ける必要があります。なぜなら、ツマサキを曲げた時にチェーンがジャラジャラと動くくらいに緩んでしまうと急斜面で力を入れた際にズレてしまうことが多いからです。「そんなに締め付けて痛くない?」と思われた方もいるかもしれませんが、固いトレッキングブーツなら不快に感じるほどではありませんでした。
説明書には「二重リングからある程度出した状態で切り取って」とありますが、切り取らないことをオススメします。両手を使ってガチガチにしめる必要がある為、長いほうが力が入れやすいです。余ったバンドはゲイターの中に突っ込んだり、靴紐に丸めておきましょう。
×軽アイゼン
〇杉山用後付金属スパイク

M.walkさんはこんな使い方をされるなんて考えもしていないでしょうし、本来の使い方ではありませんので仮に破損しても文句や低いレビューを書くつもりはありません。でも2回杉山で使用しての満足度はかなり高いです。チェーンもかなり頑丈に作られているようなのでちょっとやそっとでは切れそうな印象はないですね。
ゴムやシリコンでブーツの上からスポっと履くタイプのチェーンスパイクはすぐにブチっと切れて山の神に奉納してしまったので良い印象はまったくなくずっと避けていましたがM.walkのチェーンスパイクはナイロンバンドで固定するタイプなので剛性も高いですね。構造上ズレてしまうことはあっても奉納することもありません。

単独忍び猟にはかなりオススメです!
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