イタリア製 ブレダB3.5スーパーマグナム

主な特徴
・12ゲージ 3.5インチ薬室
・26インチリブバレル&24インチスラッグバレル
・イナーシャドリブン式自動装てん
・バレル一体型スチールレシーバー
・軽量アルミロアレシーバー&アルミチューブマガジン
・ラバーコーティングシンセストック&フォアエンド
・大型ボルトハンドル&ボルトリリースレバー
・オートカットオフ
12ゲージ 3.5インチ薬室
3.5インチ薬室の銃はこれで2挺目です。1挺目はベネリノヴァでした。
いざ手に持ってみると「銃が長い!」3.5インチショットシェルを使うのでその分ボルトストロークが長くなります。必然的にレシーバーも長くなってしまいます。
26インチバレルですが、全長は30インチバレルの上下二連銃並みに長いです。
30インチの上下二連を持ってる人なら想像できると思いますが、B3.5SMの26インチバレルは山でとても取り回しが悪く、急斜面を下ったりする場合でも銃口の位置を気にする必要があります。

↑B3.5SMは26インチバレルでも全長がとても長い
替え銃身で24インチバレルのスラッグバレルを購入しました。
これでようやくM870の26インチバレルとほぼ同じ全長になりました。

↑3.5インチ薬室の24インチバレルのB3.5SM
↓2.75インチ薬室の26インチバレルのM870
イナーシャドリブン式自動装てん
イナーシャ式は部品点数が少なくガスオペレーション式と違って汚れる部品が少ないのでメンテナンスが楽でとてもいいですね。
ただ26インチバレルでは24gはまず回転しないでしょう。「スーパーマグナム」といってるだけのことあってマグナム装弾使用を想定した設定になっているんでしょう。イナーシャ式の特性上もあってレストシューティングで撃つと反動の小さいスラッグでときどき回転不良を起こしていました。

M870と比較してもわかる通り、イナーシャ式は部品点数が少ない。
理由は不明なんですが、26インチでは反動が軽めのスラッグ(ロットウェルブリネッキ、デュポ等 え?これ反動軽い部類か?)で回転不良が起こっていましたが、24インチスラッグバレルでは回転不良を全くしていません。もしかしたら24gでもイケるかもしれません。
バレル一体型スチールレシーバー
B3.5SMは上下に分割する構造のバレル一体型スチールレシーバーでちょっと特殊な構造です。
ベネリブラックイーグル、ベネリヴィンチ、ベレッタES100あたりが同じような構造です。

カンチレバーバレルのようにバレルを外せばスコープも一緒についてきます。
スラッグバレルにスコープを載せているので、必要に応じてリブバレルにしてカモ撃ちにもいけますね。

バレル一体型レシーバーなのでレシーバーとバレルのガタがなく命中精度が高いです。
レシーバーはスチール製でベレッタGROOVEのミゾが入っています。
20mm変換アダプターを噛ませてスコープリングを取り付けています。
装薬銃は撃った反動でスコープが前に移動する力が加わるので、このベレッタGROOVEにスコープを載せる場合はテーパー部分で平行が狂わない程度にできるだけバレル側にくっつけて取り付けるようにしてください。
10発程スラッグを撃ってから増し締めして取り付け完了です。


軽量アルミロアレシーバー&アルミチューブマガジン
アッパーレシーバーはバレルと同じスチール製ですが、ロアとチューブマガジンはアルミなのでかなり軽量です。
ラバーコーティングシンセストック&フォアエンド
ストックとフォアエンドにはラバーコーティングされてるので滑りにくいです。
ただ将来的に加水分解でベトベトになりそうなのでラバーコートは不要だと思います。
大型ボルトハンドル&ボルトリリースレバー
大型ボルトハンドルは操作性いいですね。
ボルトリリースレバーもかなりいいです。
大型なのでボルトリリースレバーを外から引っ張ることができます。
これがすごい便利で、引っ張るとマガジンから弾が飛び出してきます。
手袋をしたままでも脱包がしやすいです。
オートカットオフ 操作性
操作性はほとんどベネリM2と同じです。
参照記事:ベネリM2を使ってみてオートカットオフの操作性はほとんど同じですが、1つだけ違う点があります。
それはボルトを一度下げて少し戻そうとするとシェルキャリアがポコッと浮き上がってきてボルトが交代したままロックします。
M2ではこれはありません。この状態でボルトリリースレバーを押してもボルトは閉鎖しません。
ボルトを閉じるには浮き上がっているシェルキャリアを押し込むことでボルトが動き出します。
M2でも同じような現象が発生しますが、M2はボルトハンドルを少し引いて手を離すとロックが解除されて閉鎖します。B3.5SMではシェルキャリアを指で押し込まない限りボルトは動きません。
この現象は使ってみると意外と便利であることがわかりました。
マガジンに弾が残っていてもこの現象は発生するので、薬室の弾を抜いて弾種を変更する作業が容易になります。
通常の自動銃はマガジンに弾が残ってる場合は下から弾があがってきてしまいますし、カットオフを使える銃でも一度手を離せばボルトが閉鎖してしまいます。
このボルトを一度下げて少し戻しロックさせる現象を利用すれば一度ボルトを閉じることなく薬室内の弾だけ交換することができます。散弾からスラッグに交換する場合は静かに確実にできるので単独五目撃ちにはありがたいですね。
スラッグの命中精度
50mレストシューティング
スムースボア自動銃としては十分過ぎる程に高い命中精度です。
CtoC 5cm未満安定
スラッグはいくつかの種類でグルーピングチェックしました。
・レッドバードフィールド
・ロットウェルブリネッキ
・レミントンRXP
・デュポ
・モノリット
この中で最も24スラッグバレルにマッチしたスラッグは「レッドバードフィールド」でした。
値段も安めでストッピングパワーのあるスラッグがマッチしたのはとてもうれしいです。
50mでは少しだけロットウェルブリネッキの方が成績がよかったです。
理由は反動がマイルドだからじゃないかと思います。
でも100mではドロップが激しく補正できませんでした。
レッドバードフィールドは100mでもグルーピングが安定しています。


何度も試しましたが、100mではCtoC10cm以内でだいたいまとまります。
スムースボアでライフルドチョークを使って100m CtoC10cmなんて文句なしですね!
26インチバレルは交換チョーク式なのでブライリー製ライフルドチョークを使用
最もマッチしたスラッグは「デュポ」でした。非鉛スラッグも使用できるのはありがたいですが、B3.5SMで26インチバレルはあまりにも長すぎるので26インチバレルでスラッグ運用することは今後ないでしょう。
26インチバレル DUPO28 50m

26インチバレル DUPO28 50m

26インチバレル DUPO28 100m
ちょっと不満ポイント
トリガーアッシーがガチガチにタイト 無理やり引っ張って外すことはできますが、再取り付けする時はストックのボルトを緩めないとトリガーアッシーがレシーバーに入らない。
B3.5SMまとめ
ブレダB3.5SMのココがイイ!
・操作性はベネリM2とほぼ同じでとてもいい
・マガジンからの脱包が簡単
・イナーシャ式なのでメンテナンスが楽
・12番でも軽量(3.2kg)
・ライフルドスラッグの命中精度が高い(100mでもCtoC10cm安定)
・バレル一体型レシーバーなのでバレルごとスコープが外せる
・26インチ交換チョークリブバレルがあればカモ撃ちにも行ける
・シリンダー~フルチョークまで全部セット
ブレダB3.5SMのココがダメ!
・3.5インチ薬室なので全長がとても長い
・山を歩き回るなら24インチバレル必須(26インチだと長すぎる)
・24インチバレルセットで買うと40万円近くになる
・ラバーコーティングは蛇足 加水分解が怖い
・26インチバレルで軽い装弾は回転不良を起こす(クレー射撃には不向き)
総評
ブレダB3.5SMはメンテが楽な軽量な自動銃です。
カモ撃ちもできる汎用性の高い交換チョーク式26インチバレル
100m先のシカを余裕で狙える命中精度があるスムースボア24インチバレル
1挺あれば割と何でもできる猟銃です。かなり完成度が高くオススメですね!
随時データは追記していきます。
読んでくれてありがとうございました。
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